【世界遺産】バルセロナでガウディ建築を巡る(6)Sagrada Família(サグラダファミリア)

サグラダ・ファミリア(Sagrada Família) スペイン
サグラダ・ファミリア(Sagrada Família)

以前スペインを訪れたときに一番感動したのは『サグラダファミリア』(Sagrada Família)でした。スペインで最も観光客が訪れる巨大な教会で心を奪われたのは「造りかけの美しさ」(中央部の教会の天井も一部無かった)。

あれから12年経っていますが、建築資材や機材の発達もあり予定を前倒して2026年に完成予定だそうです。今回行くか迷ったのは、そこにあの時感じた感動があるだろうか、どうせ見るなら完成してからが良いのではないか…という理由からでした。

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サン・パウ病院からガウディ通りを歩いて

サグラダ・ファミリア(Sagrada Família)

サン・パウ病院からまっすぐサグラダファミリアに向かって伸びる「ガウディ通り」には木漏れ日が気持ち良いテラス席のある飲食店が並んでいます。

【世界遺産】芸術で癒す。モデルニスモ建築 サン・パウ病院(Hospital Sant Pau)
スペインのバルセロナでの観光はガウディ中心になることが多いですが、このサン・パウ病院は是非訪れたい建築物としてオススメしたいモデルニスモ様式の世界遺産です。ガウディと同じ頃に活躍した建築家の作品で30年かけて完成した繊細で美しい病院では、「芸術家は人を癒す」という施主の信念を存分に感じることができます。
サグラダ・ファミリア(Sagrada Família)

そのうちの一軒、『ガウディ』というレストランでランチタイム。もちろんCAVA(カバ)からいただきます!

サグラダ・ファミリア(Sagrada Família)

おつまみはカラマリ(イカのフライ)。カラマリはヨーロッパのどこでも食べられる、お気に入りのおつまみの一つです。あまりお腹が空いていなかったのでこれで満足。

Sagrada Família(サグラダファミリア/聖家族教会)はオンラインで事前予約ができます

バルセロナの見学できる建物の多くは、オンラインで事前予約ができます。オンラインチケットは現地で並ぶ必要がない時間指定のものも多くあり、少し安くなるのも魅力です。

前もってクレジットカードで払えるので、両替を沢山しておく必要もありません。

[予約]オンラインチケット申し込み(Sagrada Família(サグラダファミリア/聖家族教会))

サグラダファミリア(Sagrada Família/聖家族教会)とは

最近は「サグラダファミリア」と呼ぶことが多いですが、私が子供の頃は「聖家族教会」という呼び名のほうが日本ではメジャーだった気がします。

正式名称はカタルーニャ語で『Temple Expiatori de la Sagrada Família』。日本語ならば『聖家族贖罪教会』です。

1882年に着工し翌1883年にアント二・ガウディが2代目建築家に就任、1926年に73歳で亡くなるまで数多くの作品を手掛けながらライフワークとして取り組み、そして彼の没後100年の2026年に完成する予定となっています。150年近くもかけて多くの人の手によって造り上げられる他に類をみない壮大な建築物です。

サグラダ・ファミリア(Sagrada Família)

北東側にある「ガウディ公園」から眺めたサグラダファミリア。ぱっと見た目「あまり変わっていないんじゃ…」と思ったのですが、少し屋根というか、空間が埋まった感じがします。

ガウディの設計方法はユニークで、糸に重りを吊り下げて描かれたラインを逆さにして屋根の曲線にしたりします(サグラダファミリアの地下でその模型を見ることができます)。きちんとした設計図が存在せず、場所によっては簡単なメモ程度しかないため(きっとタイトルしかない、とかもあるに違いない…)、歴代の建築家や彫刻家はガウディの意図を汲み取り、彼の気持ちになって今ある姿を創り出していると言います。

興味深いのは、『サグラダ・ファミリア』(Sagrada Família)は違法建築物だということ(2019年2月現在)。2006年に地下鉄が作りかけの巨大建築物の地下を走る計画が持ち上がり大規模な反対運動がおこる中で、以前あった建築許可が長い歴史の中で失効していたことがわかり日本でも「サグラダファミリアが崩れてしまうのでは?!」とかなり大きく報道されました。

サグラダ・ファミリア(Sagrada Família)

もっと古い写真に見えますが?、12年前のサグラダファミリアです。「空いている」感があるんですよね。この時のカメラはすでにフィルムじゃなくて…CANONのEOS30Dだったはず…なんだろう、この色合い?!

もちろん、この稀有な建築物が崩壊することを望む人などいるはずもなく、特別な法令を作って・施行し地盤の強化工事をして、現在に至ります。今年はきちんと「合法化」される見込みだとか。

まずは一気に塔の上へ!バルセロナ市街が一望できる!

タワーに上がる時間を予約していた(SAGRADA FAMÍLIA WITH TOWERS/オーディオガイド付き32.00€)ので、公園側にある一般の入り口から建物内部に入ります。入る前から「以前とは違う」空気を感じるのですが、バジリカは後でゆっくり見たいので前の床だけを見て、覚えのあるエレベーターの前に並びます。

サグラダ・ファミリア(Sagrada Família)

塔の上まではエレベータで一気にあがります。実はルートを間違えて(前の人について行ってしまった)、かなりショートカットで降りることになってしまいました。勿体ない…。

サグラダ・ファミリア(Sagrada Família)

塔の上から北東側の街を眺めます。サン・パウ病院が見えないかと首を伸ばしましたが、角度的に無理がありました。

サグラダ・ファミリア(Sagrada Família)

前回来た時もあった鳩の彫像。12年前にすでに塔は出来上がっていたので、見る景色は見覚えがあるものも多いかも。

サグラダ・ファミリア(Sagrada Família)

通路や階段の隙間から首を出して外を眺めます。う~ん、この景色は見ていないかもなぁ…?でも、あのベリー(果物の供え物で「ピナクル」と呼ばれる)は見たことある!!

サグラダ・ファミリア(Sagrada Família)

エスカルゴのような階段をぐるぐると降りていきます。思ったより広かったかも?以前来た時の方が混んでいたのかもしれません。

サグラダ・ファミリア(Sagrada Família)

ガウディ公園がどんどん近くなってきました。すごく近くに見えるのですが、意外と道路の幅が広いんですよね。

サグラダ・ファミリア(Sagrada Família)

ピナクルがこんな近くにやってきました。12年前の記憶も辿りながら歩きます。

サグラダ・ファミリア(Sagrada Família)

色々な角度から。う~ん、でもこの窓の向こう(中)が想像できないな、どんなだったかな…?

サグラダ・ファミリア(Sagrada Família)

作られた年代によって、また場所によって壁や彫像の色が違います。古くて汚れたものもあれば、建築資材の違いもあり。色味で作った順番がわかるのも面白い。