『Palau Güell』(グエル邸)を見学した後、次の見学地『Casa Milà』(カサ ミラ)に向かいました。
『Casa Milà』(カサ ミラ)と『Palau Güell』(グエル邸)は来た道を戻って行けば徒歩30分ほどなのですが、オンラインチケットの予約時間まで余裕があまり無かったため、この旅初の(そして最後になってしまった)地下鉄(Metro)移動となりました。
Contents
Casa Milà(カサ ミラ)とは
何と言ってもスゴイのは、『Casa Milà』(カサ ミラ)はアントニ・ガウディの建築物で世界遺産であるのに、賃貸住宅であるということです。1905年から1907年まで2年の月日をかけて当時54歳のガウディが設計、実業家であるミラ氏とその家族のための住宅と、集合住宅が一体化した建物です。
当時7世帯が住める(恐らくミラ氏の居住スペース込)よう造られた『Casa Milà』(カサ ミラ)には、現在も4世帯が居住しており「3世代まで家賃を値上げしない」という当初の契約条件のもと、今ではその10倍はする300平方メートルの住居に15万円弱で住んでいるとか。羨ましい限りです。
現在の住宅からは考えられないほど直線が排除されていて、かと言って繊細な優美さではなく、岩肌が露出したような石灰岩のゴツゴツとした印象から「石切場(ラ・ペドレラ)」と当時は揶揄されていたそうです。テラスの手すりは、規則性もなくシンメトリーでもない、水の中でうねった海藻か、森の中で好きなだけ伸びて絡まった植物のようです。
Casa Milà(カサ ミラ)はオンラインで事前予約ができます
バルセロナの見学できる建物の多くは、オンラインで事前予約ができます。時間指定が必要な通常予約、必要でないプレミアムチケット、ガイド付き、ナイトツアー、屋上のみなど色々なプランがあるので、旅の計画に沿って利用するととても効率的です。
前もってクレジットカードで払えるので、両替を沢山しておく必要もなく、また現地で当日に購入するより割引されているのも嬉しいです
奥に見えるのは『Casa Milà』(カサ ミラ)の2階にあるカフェ『Café de la Pedrera』(カフェ・デペドロラ)のテラス席。ガウディ建築の中でお茶ができるというのは魅力的でしたが、タイミングが悪く今回は断念しました。
セキュリティを終えて入場。まずは中にはで上を見上げよう
セキュリティで荷物を赤外線に通し(でも、水などは何も言われませんでした)、オーディオガイドを借りてから進むとすぐに中庭に出ます。ここではぼーっと上を見ている人(もしくは写真を撮影している人)が本当に多い(笑)これだけ多くの観光客が毎日出入りする建築物が、未だに賃貸で住んでいる人がいると言うのもスゴイですね。
『Casa Milà』(カサ ミラ)には、オーナーであるミラ家と6世帯の入居者がいましたが、ミラ家はほかの居住者と顔を合わせることなく自宅に入れるような工夫もしてありました。
中庭をじっくり眺めたら、直通エレベーターに乗って屋上に向かいます。
ミラ邸の屋上は山の稜線を眺める荒野へ
屋上に出ると様相がガラッと変わり乾いた空気の中に無骨に、でも滑らかに広がる山の稜線を現した曲線と意外にも単色でシンプルな煙突が並びます。中庭をぐるっと囲んでいるので想像よりも広く、階段を登ったり降りたりしながら一周できます。
さて、次は屋内に入って行きましょう。