スペインのお酒と言えば、『CAVA』(カバ)などに代表されるワインや、ワインベースのカクテル、サングリアを思い浮かべる人が多いと思います。私もスペインに行くことが具体化するまでは、「スペインではワインだな!」なんて思っていました(当然、サングリアもシェリーもいただくのですが)。
日本のクラフトビアバーでも色々な国のビールを目にする機会が増えましたが、私個人はスペインのクラフトビールはあまりお目にかかっていないかも。でも、前年に訪問したブラジルでも日本ではクラフトビールを飲んだ記憶があまり無かったものの、サンパウロなどの都市圏ではブルーパブが人気でブルーパブを楽しめたことに驚いたものでした。
そこで、今回も同じ驚きがあるかもしれない…と、「できるだけクラフトビールを探してみよう!」と意気込みでかけました。
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スペイン語で「クラフトビール」って?!
スペインでもビールは好まれて飲まれており、地域ごとのメーカービールも数多くあるようです。私が訪問していた年もバルセロナやマドリードはもちろん、北部のバスク地方でも東京より気温が高くなる日が多く、どのお店に行ってもよく冷えたビールが用意されて大変美味しいと感じたものでした。
スペイン在住の友人に、「クラフトビールってスペイン語で何て言うの?」と尋ねたところ、「Craft Beerに当たるスペイン語は明確にはないのでは。craft cervezaで通じると思う。BreweryもCerveceriaになってしまうような気がするよ。」との回答が。オンラインの翻訳機やネットを調べてみたところ『Cervezas artesanas(セルベッサ・アーテサナス)』が近いようにも思えましたが、残念ながら確証はありません。
何よりも『Una Craft Beer, por favor!』(クラフトビール、一杯くださいな!)で十分通じてしまったので、「もうそれでいいや」と思って旅していました。
スペインのビール事情
どこの店(レストランやカフェ、バー)でもクラフトビールらしきものがあるか…と言えば、そこまではありません。大きなビール会社のビール(ラガー多め)が地域ごとに好まれて飲まれており、日本と状況は大変似ているのかも。
日本と違うのは、ラガーでも甘みを感じるものが多く、原材料にコーンを使っているものが多いことでした。
地方ごとの有名ビール
バルセロナの飲食店でかなりの確率で置かれているビールと言えば『エストレージャ』。「カタルーニャのビールが飲みたい!」(できればクラフトビールが良いという念を送りつつ)と言うと、必ず指さされたのがエストレージャでした。
1837年に醸造が開始された古株でもあり、FCバルセロナの公式ビールでもあり、バルセロナっ子とは切っても切れないビールのようです。
ラガータイプでスッキリした『エストレージャ・ダム』を見る確率が一番高く、次に多かったのが『エストレージャ・ガルシア』(こちらもラガー)でした。
また、スーパーでよく見かけたのが『イネディット』という一つ星のラベルが特徴的な高級ビールです。VERAISONという会社が造っており日本でも輸入系食材のチェーン店でも高確率で見かけます。コリアンダーやオレンジの香りがする軽いビールなので、日本で試したことはあるのですが自分の好みでは無かったため、現地スペインでは飲む機会はありませんでした。
日本でも見かける『サンミゲル』(San Miguel)は、スペインに統治されていたフィリピンのマニラで創業されたブルワリーです。現在では複数のブランドと統合され、スペインの複数のビールが統合されスペイン最大級のブルワリーとなっています。
軽くて飲みやすいラガービールが主ではありますが、最近ではクラフトビールっぽさを出したラインナップもあるようです。
スペインのクラフトビール事情
日本でもコンビニやスーパーでクラフトビールの缶やボトルを目にする機会が増えましたが、スペインでも同じように缶とボトルのクラフトビールを市場やスーパーで購入することができます。ビアバーの中には缶・ボトルを店内で販売していたり、ボトルショップを併設しているところもありました。
スペインのクラフトビアバー
スペインは私が今まで訪問した国の中では、一番、日本と食事の時間が異なる国です。スペインに到着した翌日も朝ごはんを食べようと7時半には開店しているお店を探したらなく(一番早くて8時でした)、早めのお昼を食べようとすると市場かマックなどのファストフード(結構混んでいます)、無事お昼を食べても疲れたからと早めに夕食を食べるのが難しく、早いレストランで19時過ぎオープンでした。
そんな中で、割合と早めに開店して飲むことができたのがクラフトビアバーです。
バルセロナのクラフトビアバー
バルセロナの中心でGoogle Mapで「craftbeer」と検索したところ、5軒ほどそれっぽいところが表示されました。中にはブルワリーが経営しているクラフトビアバーもあり、3軒お邪魔しましたがどのお店も素敵でした。
バスク地方のクラフトビアバー
小さい街にはクラフトビアバーが無かったり、あっても距離がありすぎて行くことはできませんでしたが、バスク地方最大のグルメ文化を持つサンセバスティアン(San Sebastian)と最大の港湾都市ビルバオ(Bilbao)ではクラフトビアバーに行くことができました。
マドリードのクラフトビアバー
食べるのにも観るのにも忙しかったマドリードですが、中心地に近いクラフトビアバーにお邪魔することができました。
残念ながら一軒…残りは次の機会に。
ピルスナータイプが多く日本人好みのビールが多いスペイン。まだまだ知らないこともたくさんありそうですし、クラフトビールも色々ありそうなので、日本で見かけたら色々トライしてみたいと思います。