ゆっくりとブランチを『Mercat de La Boqueria』(ブケリア市場)で楽しんだ後、歩いて5分ほど南に下ったところにある『Palau Güell』(グエル邸)に向かいました。
『Palau Güell』(グエル邸)は『Casa Batlló』(カサバトリョ)と同じく、前回訪問時(12年前)に内部を見学した記憶が無いガウディの一つなので、とても楽しみにしていました。
Palau Güell(グエル邸)とは
1886年から1890年に建築された、アントニ・ガウディ初期の頃の作品です。鉄や鉱山で財を成したエウゼビオ・グエル(Eusebio Güell 1846年~1918年)に依頼を受け、文字通り「金に糸目を付けない」で贅を凝らした大邸宅で、グエル氏の財務係は常に頭を抱えていた状態だったとか(逆にガウディは、さぞかし楽しかったでしょうね…)。
個人の邸宅とは思えないゴージャスさにも目を見張りますが、初期の作品のせいかモデルニスモというよりはアールヌーボーの影響を強く感じます。
『Palau Güell』(グエル邸)以来、グエル氏はガウディの良き友人であり何よりもパトロンであり、グエル別邸やグエル公園などを生み出します。
Palau Güell(グエル邸)入場料に含まれるオーディオガイド。日本語もあり、壁などにある番号を押すとその周囲のガイドをしてくれる。写真を見るには古いタイプではあります。ここは入口入って奥の馬車止め
Palau Güell(グエル邸)はオンラインで事前予約ができます
バルセロナの見学できる建物の多くは、オンラインで事前予約ができます。ファストパス、時間指定が必要なもの、必要でないもの、ガイド付き、ナイトツアーなど色々なプランがあるので、旅の計画に沿って利用するととても効率的です。
前もってクレジットカードで払えるので、両替を沢山しておく必要もなく、また現地で当日に購入するより割引されているのも嬉しいです
[予約]オンラインチケット申し込み(Palau Güell(グエル邸))
Palau Güell(グエル邸)正面の鉄格子を裏側から。つい、近づきすぎて、オーディオガイドについているセキュリティブザーを鳴り響かせてしまいました…
正面の入り口から地下の馬屋
Palau Güell(グエル邸)オーディオガイドに沿って、馬車を停めて家人が下車したであろうスペースから地下の厩舎へ。通路は壁のない所もあり風雨が凌げないのでは…と心配しながら。
Palau Güell(グエル邸)個人宅、そしてその古さから想像できない立派な地下スペースが広がっていました。細かいレンガが積まれた21本の柱が、重厚な6階建ての家を支えています
Palau Güell(グエル邸)地下スペースは馬屋も兼ねていたため、吹き抜けには馬を繋いでおく金具(犬型)があります。
Palau Güell(グエル邸)地下を見たあとは元の通路を戻り正面の階段に向かいます。内側から見る鉄格子も素敵
Palau Güell(グエル邸)赤い絨毯が敷かれた立派な階段が。馬車を降りて直ぐに上がれるようになっているんですね。見上げると何やらゴージャスな予感が!
階段を登って書斎、そして住居空間へ
Palau Güell(グエル邸)下から見ても豪奢な光を放っていた、紅と黄金のステンドガラス
Palau Güell(グエル邸)振り返ると階段の天井にも金色が…昔の灯りを広げる役目を持っていたのかも?
Palau Güell(グエル邸)階段と書斎を分ける扉。木と鉄の組み合わせというのが面白い(というか、寒くないのかしら?)
Palau Güell(グエル邸)書斎から階段を上がるとその天井の高さと木の複雑な柄に驚きます
Palau Güell(グエル邸)階段を登りきると、天井やステンドグラスの窓をもっと近くから眺めることができます
Palau Güell(グエル邸)3階のホールの窓。とても天井が高いのがわかります(どーやって掃除するんだろう?)
Palau Güell(グエル邸)3階のホールから奥の居室を眺める。右手には見どころたっぷりのサロンがあります
『Palau Güell』(グエル邸)の3階までやってきました。地下・1階はどちらかというと無機質な素材が多く、優雅でありながら男性的な力強さが感じられる空間でしたが、コミュニケーションの場所である3階と4階、家族のスペースである5階以降はどうなのでしょうか?
Palau Güell(グエル邸)半端なく天井が高い3階の踊り場から南側に伸びるコミュニティスペースへ
細部までデザインされた「The hall of intimates and the bay window room or smoking room」
どう日本語に訳したら良いものか…用途としてはダイニングへ続く部屋ということで、食事の前に食前酒を飲みつつ楽しい待ち時間を過ごしたり、食後に葉巻をくゆらせたりしていた場所でしょうか?
Palau Güell(グエル邸)繊細なステンドグラスが目を惹きます。色合いも美しい!
Palau Güell(グエル邸)窓に沿って作られた木製の椅子。背は黄金色であるが(素材は?)。実際に人が住んでいた頃は、柔らかなクッションが沢山置かれていたに違いないですね。
Palau Güell(グエル邸)豪華なダイニングルーム。入ることはできないのですが、見渡していると当時の夕食風景が脳裏に浮かびます(想像力を総動員!)