前回、ゴールデンウイークに沖縄に来たときは親せきの子供たちが一緒だったのであきらめた、素敵な沖縄の焼き物を探す旅。
やちむんの里の二つ目の駐車場。空いていたので駐車場以外にも車が停められそうでしたが、狭いエリアなので駐車場に入れて歩きましょう!この中ほどの駐車場に入れても、のんびり歩いても10分かからず奥の方にある読谷山焼北窯売店まで行かれます。
やちむんの里とは
『やちむん』とはウチナー言葉で「焼き物」を意味します。沖縄の焼き物と言えば那覇の『壺屋』周辺に多くの焼き物屋が軒を連ね(やちむん通り)ていますが、もともとはそこにあった窯元が那覇の住宅密集などを理由に、現在のやちむんの里(読谷村)に移ってきたため、現在では焼き物の里として観光客に人気があります。
その中には有名な金城次郎氏がおり、1972年に読谷村に移住し賛同する陶芸家達が共同で登り窯を作りったところからやちむんの里の歴史ははじまります。2019年現在では金城次郎氏の流れを汲む窯元やガラス工芸も合わせると19軒の工房が作業場、ギャラリー、売店を開いています。
私が今回やちむんの里で見つけたかったのは、自宅に一つだけある読谷焼きと似た風合い・デザインの大きなお皿です。
自宅にある読谷焼きの御猪口。金城次郎氏がよく用いた魚の図柄に近いので、似たものがあるのではないかな…と。裏を見たら「ト」の文字が。金城敏男さん?それとも金城敏昭さん?もしくは金城敏幸さん???!!!(多すぎるよ、「ト」!)
金城次郎氏は1985年に人間国宝にもなった名工であり、渋いけれど淡くて美しい鉄青色を使いますので、私のお気に入りのお猪口は彼の作品ではもちろんありません(笑・値段的にも)。
まずは腹ごしらえ!と思ったら、不定休にぶつかりました(涙)
里の中ほどの駐車場に車を入れると、入り口のところに簡単な地図がありました。
やちむんの里 中ほどの駐車場にある工房のマップ。時間はあるけれど、まずはガラスは置いておいて共同売店を目指そうかな。
「金城」さんの窯が5つもあるので、どこかに似たものがあるのでは…と期待しています。でも「腹が減っては戦ができず」。朝ごはんを食べていなかったので、調べていた『読谷山焼売店』のはす向かいにある『ギャラリー森の茶家』にまずは向かいます。
やちむんの里 右手の建物が『ギャラリー森の茶家』です。結構大きい…と思ったら、「CLOSE」の札が出ていました。ショック…
「不定休」とガイドブックに書いてあったので責められませんが…ほかにランチが食べられそうなお店はありません(実は他にも飲食店っぽい看板を見かけたのですが、それらしき建物を発見できませんでした)。諦めて、ガツガツ歩き回って、北谷に戻ってからランチを食べようと早足で歩き始めました。
登り窯が圧巻!2つある売店を中心にやちむんの里を歩く
『やちむんの里』には細い道に沿っていくつもの工房が並んでいます。工房は多々ありますがすべてがギャラリーを併設しているわけではないので、とりあえず『読谷山窯共同直売店』とさらに奥の『読谷山焼北窯売店』に行ってみます。
やちむんの里 Y字路にある三角屋根が共同売店の一つ『読谷山窯経堂直売店』。ガイドブックには定休日が火曜日とあったのですが、お休みでした…(私が訪問したのは金曜日)。なんか、ついていない!
やちむんの里 売店の後ろの傾斜に設置されているのが共同で使用する登り窯。沖縄らしい作りと色合いで、少し荒々しくて迫力があります。火入れして煙が出たらさぞかし圧巻でしょう!
窯が空に向かって伸びていく様子と、緑の草木、そしてたまに晴れた青空が見える風景がとても美しくて、窯をじっくり眺めること10分。方向は変えずに歩きだし左に周る道に沿って『読谷山焼北窯売店』へ向かいます。
やちむんの里 可愛らしいツボが並んだ売店の看板。着いたときはお昼休憩でしたが、10分ほどで再開するようでしたので周囲の写真を撮りつつ待つことに。すでに何人かのお客さまが外のベンチで待っています。
やちむんの里 庭先には無造作に焼き物を飾ってある工房が多く、それがとても素敵です。無造作なんですけれども…可愛いしおしゃれなんですよね。自宅の庭が道路に面していたら真似したかったなぁ。
やちむんの里 『読谷村陶芸研修所』の前に置かれた…シーサー???焼き物ではなく石を削ったもの…に見えます。ちょっと怖いけれど愛嬌がある(笑)
やちむんの里 売店の周りに座っていたお客さまがいなくなったので、皆さんお店に入ったな…と、私も店内へ(店内の写真撮影は自粛)。読谷焼きらしい、無骨でカジュアルで可愛らしい器が並んでいました。
やちむんの里 売店前に装飾として置いてあった焼き物。売店にもこのような感じの黒とアイボリーの植木鉢にしてある器があったのですがすべて非売品。それが一番欲しかった…ということで、何も買わずに後にしました。
沖縄の焼き物らしい大皿や大きめの鉢を手に取りましたが想像以上に重かったため、大物は今回は購入を見合わせようと考えはじめていました。我が家の主婦(母)には扱うのが重すぎるなと。個人的には飾るだけの食器は不要と思っているのです(笑)。
いくつかの工房を周る。お庭を見ているだけでも楽しい!
メイン通りを歩くだけでも複数の窯元の工房の中がちらっと見えます。作業中の工房のほとんどには「関係者以外立ち入り禁止」の看板がでていますので、道路から雰囲気だけ味わうことに。
やちむんの里 ここは雰囲気がとても素敵だった工房。玉元氏の工房かな?手前の砂利の色と壁と屋根の色が素敵だなぁって見惚れちゃいました。
やちむんの里 同じ工房に植わっていた植物。当たり前なんですが、関東の自分の活動範囲には無い植物がいっぱいあります。都内で観葉植物として売られているものが、自然でたくましく成長…みたいな。
やちむんの里 『陶芸城』は外に食器が陳列されていました。こちらも素敵なんですが、私の目を奪ったのは…
やちむんの里 怖い顔しても、どうしても可愛いって思ってしまうシーサーたちと、
やちむんの里 庭木に寄生した(というのか?)蘭の花。植木鉢で針金でカタチづくられている状態よりも、よほど美しくて好きです。
やちむんの里 玉元氏工房の横道を進むと見えてくる小さな家。なんかお洒落。でもお店とかではないのかな?
やちむんの里 更にその奥にあるギャラリー。お庭がイングリッシュガーデンとも言えるような整備された美しいものだったのですが、庭も写真を撮っちゃだめって書いてあったので、何か気乗りせず覗かずUターン。
やちむんの里 一番奥にある?『ギャラリー囍屋』(きや)。大嶺氏の工房のギャラリーです。ここはとても素敵に器も陳列されていて、自分が思っていた読谷焼きとは違うとても繊細な器が良かったです。欲しかったけれど、高かった…!!
やちむんの里 ギャラリー囍屋はお庭も素敵。ちょっと取り入れられそうなアイデアもあります。
やちむんの里 ギャラリー囍屋を通り過ぎると、もう道は狭くてこんな感じ。このまま沖縄の密林にでも入り込んでしまいそうな。
ちょっとした散策にぴったり!な『やむちんの里』
閉まっているギャラリーも多かったし、そもそもランチも食べられなかったしだけれど、気候もよくて植物も面白くて空気が良くて。お散歩にはぴったりでした。
やちむんの里 う~ん、この色合いといい、大きさと言い、惹かれますな…
やちむんの里 最後に訪れたのが、手前の駐車場に近い『ギャラリーふじ』(おそらく常秀陶器工房)。ここは比較的お求めやすく、かつ繊細な感じのする焼き物があったので飾りと言うより普段使いで探したいお店です。
やちむんの里 この白い釉薬が気に入って、白がベースの器を一つ購入。6個あれば全部買っちゃうぐらい気に入りました。
「最初に探すって言っていたやつはどうなったのよ?」と言われそうですが、なんというか重すぎて普段使いにできなさそうなのと、私の持っているお魚ちゃんよりもラフ(線の書き方や色の付け方)なものがほとんどであまり気に入らなかったのです。
やちむんの里 こんな風景、あまり歩かないから行って良かった!観光客が少ないシーズンなのでギャラリーも閉まっていたのかもしれないけれど、でもやっぱり人は少ないほうが良い?
やちむんの里 4日間居た中で一番天候が良かった初日でした。
やちむんの里 これも欲しかったなぁ!どこのお庭に置かれていたのか忘れてしまいましたが、読谷焼きは、あまり色を使わないほうが私は好きみたいです。
やちむんの里 ここで初めて沖縄の桜を見ました。昨日(2/12)のニュースでは、1月中旬に咲き始めた桜が、やっと昨日満開になったとか。沖縄の桜って長く楽しめるのね!
のんびり歩いて、約2時間のお散歩でした!